こんな方にオススメの記事です!
- APIってよく聞くけどなんだかわからない。
- APIって難しそうだから理解できないだろうな…
- APIを使うと何が良いの?
私もそうでした…。
API(エーピーアイ)は日常生活や仕事で知らずに使っていることも多い、とても便利な技術です。
APIとは何かを一言でいうと、
です。
アプリが持つ得意な機能を、別のアプリへ簡単に連携させることができる技術。地図表示やログイン認証が代表的!簡単で便利な反面、お互いに良い影響も悪い影響も受けることに注意が必要だよ。
この記事を読むとAPIについて人に説明できるくらいにはざっくり理解できます。大手IT企業の現役社員がわかりやすく解説します!
■この記事を書いた人
名前:まふかず
仕事:東証プライム上場で数千人規模のIT企業 / 法人営業10年目 / 80%在宅勤務
転職:〇〇の秘書→田舎の広告営業→IT企業
特徴: ITの最新情報が好き / 技術ゼロの文系
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APIという言葉の意味
APIとは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)」のことです。
ざっくり言うと「アプリ同士を繋ぐもの」です。
地下鉄から在来線に乗り換える時に通る開札みたいなものですね!(電車に乗らない人はわかりにくい?)
APIがあることで、GoogleMapが食べログに表示されたり、TikTokの動画をInstagramやTwitterですぐに拡散させることもできています。
つまり、全く異なる会社の作ったサービスを自然な流れで使えるようにしちゃう仕組みです。
このように、APIにはアプリを作る側にも使う側にもメリットがたくさんあります。一方でデメリットもあり、その対策も紹介します。
有名なAPI、APIの種類
最近有名なAPI
言葉として有名なAPIには例として「ChatGPT API」、「Twitter API」があります。
「ChatGPT API」は単体でも十分有効利用ができていたChatGPTを、他のアプリ、例えばインターネットブラウザやWordやExcelなどのOfficeソフトと連携させることができます。
インターネットブラウザと組み合わせることで、元々ChatGPTの苦手だった最新情報を含めた回答を可能にしたことは、ChatGPTの使い道をさらに広げました。
待ってました!って感じで話題になったAPIです。
「Twitter API」は反対に“改悪”で有名になってしまいました。
これまで当然のように他のSNSに投稿すると、自動的にTwitterにもそのお知らせをツイートする連携ができたり、たくさんのツイートの情報を収集して分析に活用できたりしていました。
ルール沿って自動的にツイートを投稿し続けるbot(ボット)はよく知られています。
しかし、イーロン・マスクがCEOになってから、大規模な人員整理(解雇)や門外不出だったアルゴリズム(ツイート表示のルール)の公開などの大改革が行われ、その一つとして「APIの有料化」が世間を騒がせました。
今まで使えてたのにやめてー!って感じですよね。
※なぜTwitter APIを有料化したのかの解説は「APIのメリット・デメリット」の項目へ!
このようにAPIが話題になることは多くなりましたが、まだまだ一部の興味がある人だけが話を理解しているという状態です。
代表的なAPIの種類
機能として有名なものには「GoogleMaps Platform」があります。
「食べログ」でお店の場所を載せておきたい時や、誰かに場所を伝えるために連携させる時など、どんなアプリも超有名で便利な地図アプリを使えるようにできます。
APIを使うのが有料になるケースもあります!基本的には事業者向けなので詳しい使い方は省きます。
何か新しいサービスやSNSに登録する時、GoogleやMicrosoft、FacebookやLINEなどのアカウントを使うことがありませんか?
これもAPIです。あなたが誰であるかを証明する「認証」のために、有名なサービスの登録情報を使ってログインできるように作られていて、「ソーシャルログイン」と呼ばれています。
サービスを作る側は認証の部分を作る必要が無いですし、使う側も新しくアカウントを作る手間がなくて便利です♪
ただし、これを悪用して登録済のアカウント情報を盗もうとするWebサイトも存在します。
いわゆるフィッシング詐欺ってやつですね!
入力しようとしているWebページにおかしなところはないか気を付けましょう。日本語やURL、ドメイン名など表示されている情報の違和感に気付けるかどうかは重要です。
他には
- 情報を蓄積するアプリから自動的に情報を抽出して分析するツール、
- Excelに入力した帳簿を自動的に連携する会計ソフト
- ZoomなどのWeb会議アプリやOutlookなどのスケジュールと自動的に連携させるコミュニケーションツール(ChatworkやSlackなど)
といった、APIを活用して便利にしているアプリ(ソフトウェア)は無数にあります。
API(API連携)の仕組み
では、APIはどのようにアプリ同士を連携させているのでしょうか。
API連携とは?
基本的にAPI連携先のアプリケーションに対して要求(リクエスト)をし、応答(レスポンス)を求めるのがAPIの役割です。
API連携とは、APIを使って要求を出す連携元のアプリと、応答する連携先のアプリ同士を連携させることです。APIの主な役割そのものを表していると言えます。
連携元のアプリAと連携先のアプリBをAPIでくっつける行為のことですね。
API連携先としてGoogleMapを使う場合の例で言うと…
このWebページを開いた時、この場所に○○県○○市周辺の地図を表示してね!(=リクエスト)
とのことなんでよろしく!
はいよ~
アプリAさん!はい、地図出たよ!
そうそう、これで表示できるぞ!
このようなことをAPI連携をすることで実行しています。
自分で作っておいてなんですが、APIたちの会話がかわいいですね…笑
どうやってAPI連携しているの?(API連携の仕組み)
連携元のアプリが要求を出す条件と、その時に欲しい応答内容を設定しておけばOKです。
これだけ・・・?
考え方としてはとてもシンプルですが、いくつか気を付けないといけないことがあります。
- 連携先のアプリは信頼できるか(怪しくないか)
- 連携先のアプリに連携を許可されているか
- 応答は連携先アプリの状況に依存する
このようなことが挙げられます。簡単に説明します。
①連携先のアプリは信頼できるか(怪しくないか)
API連携をするということは、連携元のアプリが持つ情報を提供するということです。つまり、アプリ同士の間に情報を通信するためのポート(クチ)が生まれます。
アプリの間にストローを刺して繋いでいるようなイメージですね。
情報を悪用されないために、連携先が信頼できるかどうかは大切です。
②連携先のアプリに連携を許可されているか
①とは反対に、連携先のアプリも連携元を選ぶことができます。好き勝手に連携されると、連携先のブランド力や信用を失ったり、犯罪や不正に利用されたりする可能性もあります。
例えば違法なエ〇サイトや薬物の取引をするサイトに、一生懸命作ったアプリの機能を勝手に連携されて、関係を疑われたら最悪です…
その対策の一つとして「APIキー」と「シークレットキー」があります。
APIキーとは?
API連携のために必要な「ID」のようなもので、主に連携先がどのアプリと連携しているかを把握するために発行されます。
シークレットキーとは?
連携を承認されたアプリに向けて発行される「許可証」みたいなものです。これが組み込まれていないアプリに対しては、勝手に連携されることを防ぐことができます。
また、連携元から大量の要求(リクエスト)を受けて連携先のサービス(サーバーやネットワークなど)に負荷がかからないようにするために、トラフィック(通信量)に制限を設けたり、API連携を有料にしたりする対策を取る場合もあります。
APIは基本的にオープンにしてたくさん使ってもらうほどメリットがありますが、変な使われ方をされないための工夫は必要です。
※さらに詳しい説明は「APIのメリット・デメリット」へ!
③応答は連携先アプリの状況に依存する
例えばユーザー認証(ログイン)の機能をAPI連携した場合…
API連携したからもう放っておいても安心だ♪
と、喜ぶのは半分合っていますが半分間違っています。
確かにAPI連携をすることで、連携先のアプリが得意な機能を任せることができるのはとても便利で安心できます。
しかし、連携先のサービス(サーバーやネットワークなど)に障害があった場合、当然連動して影響を受けます。他にもメンテナンスで一時停止したり、急な仕様変更があったり、連携先の動きに合わせて対応する必要があります。
ユーザー認証にiPhoneを使えなくしました☆
iPhoneでアプリBのサービス使えなくなったってさ。
え~~~~~~!!!
え~~~~~~!!!
このように完全に依存するのはリスクがあり、連携先のサービス提供情報には常に気を配る必要があります。
また、連携先がマルウェアなどの悪意ある攻撃を受けた時には、いくら連携元のアプリが万全のセキュリティ対策をしていても悪影響を受けてしまう可能性があります。
API連携は楽だけど完璧じゃないんです…。
Web APIとの違いは?
「Web API」とはインターネット経由で使われるAPIのことです。
現在ほとんどのAPIはWeb APIのことを指し、単にAPIと言ってもWeb APIのことを意味していることが多くあります。
異なるネットワーク環境上でつくられているアプリ同士を連携させる、という特性上、APIとインターネットの相性が抜群だからですね。
プラグインとの違いは?
「プラグイン」とは「機能追加ソフトウェア」のことです。
「プラグ(接続端子=インターフェース)」を「in=追加する」という意味ですね。
後から別の機能を追加するという意味で、役割としてはAPIと似ています。しかし、APIは外部のサービスと連携するための仕組みです。プラグインはあくまで対象のアプリ内に直接機能を追加します。
例えば、エレキギターとアンプ(スピーカー)の間に音色を変化させるエフェクターという機械を差し込むようなイメージです。
アドイン,アドオンとの違いは?
「アドイン」、「アドオン」とは拡張機能のことです。ほぼ同じ意味で使われます。
「add(アド=追加する)」+「 in,on(中に、上に)」という意味です。
プラグインが「機能追加ソフトウェア」なのに対して、アドイン,アドオンは拡張する機能そのもののことです。
例えばインターネットブラウザで使うAI翻訳は、使う・使わないを選べる拡張機能です。
APIのメリット・デメリット
APIを活用することは、連携元にも連携先にもメリットが多くあります。
API連携元(機能を使う側)のメリット
- API連携をした機能を自社で開発する必要がない
- 有名なサービスの信頼感やブランド力を借りられる
- 開発するべき独自の機能やサービスの提供に注力できる
新しいサービスでも「Googleと連携!」とか「Microsoft Officeを利用可能!」とか言えるのは信頼が得られて効果的ですね。
API連携先(機能を使わせる側)のメリット
- サービスをあちこちで使ってもらえる
- たくさん使ってもらうことでサービスを改善していける
- 広告料金や関連サービス、有料プランへの誘導で収入源にできる
API連携を無料にすることで得られる恩恵は大きいですね!
しかし、同時にデメリットも存在しています。
API連携元(機能を使う側)のデメリット
- APIの稼働状況は連携先に依存する(障害が起こると影響を受ける)
- 連携先が攻撃を受けた時に影響を受けるセキュリティリスクがある
- 常に連携先の動向に気を配らないといけない
連携したらもう安心、ではないんですね。
API連携先(機能を使わせる側)のデメリット
- APIを提供すること自体に人材や技術(リソース)が必要
- 信頼や安定したサービス提供を守るため、APIを不正に使われないように管理が必要
- 連携元からのトラフィック(通信量)によってはサービスに負荷がかかる
たくさんの人や会社に使ってもらえる分、それに耐えられるような仕組みにしておく必要があります。
API連携に関するメリット・デメリットのまとめ
一覧にしてまとめました!
API連携元(機能を使う側)のメリット・デメリット
API連携先(機能を使わせる側)のメリット・デメリット
Twitter APIはなぜ有料化したの?
2023年2月からTwitte APIの有料化が始まりました。イーロン・マスクの破天荒に見える行動は世間から批判の的になっています。
いままで無料だったのに急に有料になるのはみんな嫌ですよね。
しかし、APIのメリット・デメリットを考えれば、Twitter APIの有料化は合理的で当然だとも考えられます。
Twitter APIを有料化した理由(予想)
- 無数の要求(リクエスト)がTwitterのサーバーに常に押し寄せ、処理にコストがかかりすぎている
- これまで自由にアカウントの作成と利用ができすぎていたので、Twitterのサーバーへ負荷ががかかりすぎている
- 膨張したTwtterのサービスを、安定して維持する人材も予算も無い
つまり、API連携全体の数を減らし、収入源を増やさなければサービスが破綻してしまう恐れがあるからではないでしょうか。
APIの価格や世間へのイメージは置いておいて、私は納得できます。
実は、2018年7月にはGoogle Maps APIも有料化しています。便利なAPIが存続するためにも、有料化という手段は必要です。
まぁTwitterは他にも問題を抱えているんですが…。頑張ってほしい!
APIと仕事
このブログでは文系のためのIT転職情報を扱っています!
API連携元(機能を使う側)に関する仕事
- API連携を実装する仕事(設計・開発・検証など)
- 連携したいアプリを探す仕事、選ぶ仕事
- 特定のアプリと連携する許可を得るために交渉する仕事
実は、APIに関する仕事のうち、実際にAPIを組み込む仕事(開発)以外は文系職が活躍しています!
自社やクライアントが作るアプリやサービスが必要としているAPI連携先を探して選ぶことはマーケティングのスキルが求められます。
どうしてもAPI連携がしたい魅力的なサービスと、API連携を実現するために交渉するのは営業職が活躍できる仕事です。
パソコンをいじったりプログラミングをすることだけがAPIの仕事じゃありません!
API連携先(機能を使わせる側)に関する仕事
- API連携を実装する仕事(設計・開発・検証など)
- API連携を広めるためのプロモーション
- 特定のアプリと連携してもらうために交渉する仕事
API連携を提供する側からしても、実際の機能を実装する部分以外では文系職が活躍できます!
連携できるAPIを開発しても、多くの人や会社に知ってもらわないと使ってもらえません。プロモーション(広報、販売促進)の仕事がこれです。
また、開発したAPIを使ってもらう先を見つけて交渉することは営業職の仕事です。
エンジニアやプログラマの素晴らしい技術と、消費者・売り先の担当者を繋ぐ役目は文系職の出番!
APIの市場規模(API管理市場は成長中!)
アメリカのAPIに関する産業(API管理市場)は2022年の45億ドル(約6,000億円)から5年後の2027年には約3倍の137億ドル(約2兆円)になると予想されています。
便利なアプリやクラウドサービスが増え続けている中、日本でもAPIはますます盛り上がる成長市場だと言えます。
APIに関係する仕事はこれからも需要がありそうです!
※参考にした調査
どうやってAPIの仕事を探せばいいの?(未経験の転職希望者向け)
APIに関わる仕事を探すためにはこのような方法が考えられます。
- インターネットで検索する
- 転職サイトで検索する
- 転職エージェントに相談する
この中では絶対に「③転職エージェントに相談する」をおすすめします。情報収集の効率と情報の質が段違いです!
その理由と、IT転職をしたい文系におすすめの転職エージェントを以下の記事で詳しく紹介しています。
やみくもに探して時間を無駄にし、今この瞬間にしかない求人を逃してしまわないでください!
私も未経験でITの仕事を探すのは苦労しました…。その反省から記事を書いています!
まとめ
改めて、APIとは何かを一言でいうと…
アプリが持つ得意な機能を、別のアプリへ簡単に連携させることができる技術。地図表示やログイン認証が代表的!簡単で便利な反面、お互いに良い影響も悪い影響も受けることに注意が必要だよ。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
ITの知識に興味・関心があるけどITの仕事をしていない方に、IT企業への転職をおすすめしています。
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