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NFTとは何?意味や仕組み、暗号資産との関係や課題を解説【わかりやすく/初心者向け】

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■この記事を書いた人

■この記事を書いた人
名前:まふかず
仕事:東証プライム上場で数千人規模のIT企業 / 法人営業10年目 / 80%在宅勤務
転職:〇〇の秘書→田舎の広告営業→IT企業
特徴: ITの最新情報が好き / 技術ゼロの文系
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今回のテーマは「NFT」です。

目や耳にする機会は多くても、よく理解しにくい言葉ではないでしょうか。

NFTとは何かを一言でいうと

コピペもスクショも無効な、世界中が証明する唯一のデータに価値を生んだ技術です。

人に説明する場合、

まふかず

「例えば旅行で撮った思い出の写真データや、一生懸命育てたゲームのキャラクターの価値をみんなが証明できるようになる技術。
すごく高価になるかどうかは、実物と同じで人間が決めることだよ。」

と話します。

この記事を読むと、なんとなくしか知らなかったNFTについて理解でき、人に説明ができるようになります。

目次

なぜ広まってきたの?(高額で取引されるNFT)


最も有名なきっかけは大きく3つ、

  • AIが作成した1万種類の人間の顔の絵「CryptoPunks(クリプトパンクス)」
  • Twitterの創始者ジャック・ドーシーの最初のツイート
  • 日本の小学生のドット絵アート


ではないでしょうか。

どうして、
(パッと見大したことなさそうなものが・・・)
高値で取引きされてるのでしょうか。
鍵はたくさんの人が価値を認めるかどうか、です。

NFTとは?(非代替性トークン)

NFTの意味

「Non-Fungible Tokun」=「非代替性トークン」
つまり、唯一無二の印、ということです。

余計にわからない・・・


「トークン」とはなんらかの意味を持つちょっとした印です。
印鑑とか、値札とか、サインとか、バーコードとか、傷跡、汚れとか。
タイムスタンプに近いものです。

つまり、NFTとは
デジタルデータに対して印鑑を押すような技術です。

いつ、誰が、どのように、いくらで所有したか、
といった情報が刻まれた印鑑です。
印鑑を押すことを「NFT化」と言います。

NFTの価値の証明方法

しかし、印鑑は誰にでも作れるのではないか、
情報を刻むことは誰にでもできるのではないか、
という疑問が生じます。

この印鑑の情報をどのように本物だと証明するかというと
世界中の人(コンピューター)が証明します。

「この印鑑の情報は本物である」
という情報を、
関係する不特定多数の人が所持するコンピューターに
分散してデータを持たせておくことで、
それぞれの人(コンピューター)が証明してくれます。

印鑑を押した人でもなく、取引を管理している人でもなく、
関係者全員が証明してくれることで
特定の人間によって改ざん、複製などの悪いことができなくなります。

まふかず

みんなで監視しているイメージですね!

本物をコピーしても、
コピーをしたことを全員が見ているか、あるいは見ていないか、なので
その複製品が本物である証明はできません。

これが「ブロックチェーン」と言われる技術です。

現物よりもデータの方がより本物の証明ができる

「イチローのサインボール」を誰が本物だと証明できるのでしょうか。
「バンクシーの描いた絵」を本物だと証明できるのは誰でしょうか。
「契約書に押した実印」をただ一つの本物だとどのように証明できるのでしょうか。

こう考えると、現実の印鑑よりもよっぽど本物である証明ができます。

高値で取引される条件として、
たくさんの人がその価値を認めているかどうか
というのが鍵となっていました。

この考え方は株やカードゲームのレアカードなど、
現実の売買と同じです。
みんなが欲しいものは値段が上がり、
みんなに欲しがられないものは値段が下がります。

NFTは実物と同じように(またはそれ以上に)
たくさんの人が価値を証明できます。

このサインが価値のあるものだと誰が見てもわかりますか?

例えばHIKAKIN(ヒカキン)さんの動画がNFT化されたら

例えば、HIKAKIN(ヒカキン)さんが
新作の動画を初めてNFT化し1名限定で販売する
とします。
手に入れない限り動画を閲覧することはできません。

世界中の人々がその動画データはただ一つだと証明できるデータを持っています。
動画を録画してコピーすることはできますが、
仮に、1再生100円で公開することで1,000万人のチャンネル登録者が見た場合、
10億円になります。
単純に計算しても、このくらいの価値にはなると予想できます。

これは一つの例ですが、十分にあり得ます。

しかし、もしもこの企画を毎日行ったらどうでしょうか。
その価値は徐々に下がっていきます。
HIKAKINさんではなく、チャンネル登録者数10人の新人Youtuberが行ったらどうでしょうか。
その価値は大きく下がります。

そして、もしチャンネル登録者数10人の新人Youtuberが販売した動画を
HIKAKINさんが買って販売したとしたらどうでしょうか。
今度は価値が大きく上がります。

まふかず

Youtube(Google)からNFT化したアートを既に手にしているようですね!

つまり、

  • 初めてであること
  • 価値を認められる人やモノであること

が高値で取引される条件になり得ます。

NFTがあるとどうなるの?(身近になるNFT)

NFTと言えば高額な取引、という印象がありますが
NFT=高額、というわけではありません。
たくさんの人に価値が認められるものでなければいけないからです。

では、私たちの日常生活にはどのような影響があるのでしょうか。

身近な例で言えば

  • ライブのチケット
  • ゲームのデータ
  • スマホの写真や動画

に影響があると考えられます。

ライブのチケット

音楽ライブのチケットをNFT化したデータで所有することで
「あなたが〇年〇月に〇円で買った、
 〇年〇月〇日に○○で行われる〇〇のライブの〇列〇番の席のチケットです。
 あなただけに有効です。」
と証明できるデータを持つことができます。

もし売買が可能なルールの場合は
最後の1行を
「あなたが〇年〇月〇日に販売した〇〇さんだけに有効です。」
といった証明も可能になります。

ゲームのデータ

オンラインゲームで
期間限定のとても強いアイテムを装備した、とても強いキャラクターを育成したとします。
これをNFT化することで
そのアイテムやキャラクターを唯一のものとして
売買できるようになります。

このようなゲームのプレイスタイルは
「Play to Earn」(稼ぐためにプレイする)とも言われ
お金を稼ぐためにゲームをすることが一般的になりつつあります。

CryptoKittiesやThe Sandbox、などが既に有名なゲームです。

スマホの写真や動画

スマホで何気なく撮った写真や気合を入れて撮影した動画を
NFT化することで
その価値をたくさんの人に認められた場合
思いもよらない値打ちがつくようになるかもしれません。

なお、最も有名なNFTの取引場としては「OpenSea」が挙げられます。

このように、NFT化したものを

  • 所有する
  • 売買する
  • 価値の判断に参加する

ということは将来日常的になるはずです。

問題や課題(暗号資産取引の抱える問題)

取引には暗号資産(仮想通貨)が必要

現状、NFTの売買の際には
「イーサリアム」Ethereum
というプラットフォーム上で、スマートコントラクトを用いて
暗号資産「イーサ」(ETH)で取引をする必要があります。

???

ざっくり言うと
「自動的に正しい取引を行える仕組みを使っている」
という感じです。

前項で「ブロックチェーン」について簡単にお話ししましたが
取引所に参加しているたくさんの人が常に取引を見張ったり、
NFTの価値や取引について正誤をジャッジしたりする必要がありません。

予め決められた取引ルールに基づいて自動的に取引(売買)が完了する仕組み、
これが「スマートコントラクト」です。

暗号資産「イーサ」はあまり聞き馴染みがないかもしれません。
有名な暗号資産と言えばビットコインですが、
暗号資産にもそれぞれ特徴があります。

  • 円、ドル、ユーロ
  • PayPay、ファミペイ、auPay
  • Tポイント、楽天ポイント、Pontaポイント

のようなものです。
使える場所が違ったり、使い勝手が違ったり、レートが違ったりします。

まさに「イーサ」の特徴が
「スマートコントラクト」を利用できることです。
そして、その取引の舞台(プラットフォーム)となるのが「イーサリアム」です。

まふかず

だから、NFTの取引(売買)に暗号資産(イーサ/イーサリアム)が必要と言われているんだね。

ちなみに
Ether(エーテル)とはアインシュタインによって存在を否定された仮想の物質のことで、
FinalFantasyなんかのRPGでモチーフにしたようなアイテムをよく目にします。
また、Ethernet(イーサネット)とは有線ネットワークの規格のことです。
由来は上のエーテルからです。
そして、Ethereum(イーサリアム)の「-eum」は
「プラネタリウム」や「アクアリウム」と同じように、
「~の場所」「~に関連のあるもの」
といった意味を持つため、
「仮想通貨に関連する場所」
といったことを意味していると思われます。

まふかず

これは私の考察です・・・!

高額なガス代(取引手数料)がかかる

ガス代と言ってもガソリン代のことではありません。
NFTの取引に不可欠なイーサリアムに要求される
取引手数料のことです。

何故「ガス」と呼ぶかというと
取引のサイズ(byte=GBギガバイトや、MGメガバイトなど)に応じて
手数料をイーサリアムに支払う必要があり、
予め設定した金額分を燃料のように手数料として消費する
という仕組みから来ています。

ガス代(取引手数料) = (基本料 +) 設定したガスの単価 × ガスの量(取引量)


となっています。
同時にガス代の上限も設定ができます。

まふかず

上限以下で取引が完了しなかった場合は、
ガス代だけが消費されることもあります・・・。

マイナー(採掘者)という人間が関与する場合もありますが
自動取引プログラムがスマートコントラクトで組まれており、
設定されたガス代の高い取引から優先的に処理をしていきます。
つまり、同時に行われている他の取引よりも、高い手数料を払わないと処理を進めてくれないのです。
ガスの単価を設定する理由はここから来ています。
銀行やATMの手数料の感覚とは少し違います。

なお、代表的な暗号資産交換取引所の「Uniswap」では現在の手数料を確認できます。

しかし、この手数料に関しては改善されてきており、
「OpenSea」ではNFT出品の手数料が無料化しています。
また、「昔よりだいぶ安くなった」という声もあります。
ただ、この仕組みの複雑さがNFTの取引が一般的にならない障壁となっています。

莫大な電力を消費する

イーサリアムが2022年9月15日、約6年の歳月をかけて
従来の「Proof of Work(PoW)」から
「Proof of Stake(PoS)」
にシステム移行「The Merge(ザ・マージ)」をすることで
NFT取引時に発生する消費電力の99.9%をカットしました。

何を言っているかというと

まふかず

コンピューターをめちゃくちゃ働かせて
暗号資産の取引を行う方法が大幅に改善されたよ。

ということです。

PoWを採用していた頃は、

  • 年間約106テラワット(TW)、オランダの年間消費電力量と同じ
  • 年間約2,900万トンの二酸化炭素(CO2)、アフガニスタンやクロアチアといった国の年間排出量と同じ


という莫大な電力消費量、二酸化炭素排出量が問題となっていました。

改善されたなら良かったね!


という話ではありません。
これはイーサリアムの場合の話なので、
一番有名な暗号資産であるビットコインや
他の暗号資産の取引にはPoWが利用されています。

PoSの可否の議論は置いておくとしても、
環境問題という課題は残っています。

私たちはどうすればいいの?

NFTが日常生活で当たり前のように使われるには
今はまだ認知、法整備、環境整備などの
課題が残っていると考えられます。

それでも重要なことは、
ものの価値を作るものは実績、スキル、歴史
ものの価値を決めるのも証明するのも世界

ということです。

つまり、
NFT化自体に価値があるのではなく、
NFT化するものを作り出した人間に価値がある。

ということです。
NFTの取引が
ぬいぐるみやお弁当を買うような感覚になった時、
その価値を見極められる人間、
そのようなものを作り出すことができる人間でありたいですね。

まとめ

改めて、NFTを一言でいうと

コピペもスクショも無効な、世界中が証明する唯一のデータに価値を生んだ技術

です。

人に説明する場合、

まふかず

「例えば旅行で撮った思い出の写真データや、一生懸命育てたゲームのキャラクターの価値をみんなが証明できるようになる技術。
すごく高価になるかどうかは、実物と同じで人間が決めることだよ。」

というようにお話してみてはいかがでしょうか。

〈参考文献〉NFTの教科書
NFTmain

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この記事を書いた人

まふかずのアバター まふかず ITやの人

やわらかめのIT知識と文系のためのIT転職情報を発信中| 業界最大手級のSIerで官公・自治体や大企業向けの営業部門(法人営業10年目)|元〇〇の秘書→田舎広告営業→東証プライムのIT企業
《80%在宅勤務 / ITの最新情報が好き / 技術ゼロの文系》

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