■この記事を書いた人
名前:まふかず
仕事:東証プライム上場で数千人規模のIT企業 / 法人営業10年目 / 80%在宅勤務
転職:〇〇の秘書→田舎の広告営業→IT企業
特徴: ITの最新情報が好き / 技術ゼロの文系
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今回のテーマは「サーバー」です。
目や耳にする機会は多くても、よく理解しにくい言葉ではないでしょうか。
サーバーとは何かを一言でいうと
です。
人に説明する場合、
「ほとんどがインターネットで接続してるんだけど、サービスを提供することに特化したコンピューター。クラウドとか言うけど、ふわふわしてなくて必ず存在する機械だよ。」
と話します。
この記事を読むと、なんとなくしか知らなかったサーバーについて理解でき、人に説明ができるようになります。
なぜ広く知られているの?
サーバーというコンピューターは確かに存在する
スマホゲームやオンラインゲームをする時に
「サーバーに接続中・・・」と表示されたり、
人気のホームページにアクセスが集中して、
「サーバーがダウンした(落ちた)」と言ったり
日常生活にも関係がありそうです。
大前提として特にお伝えしたいことは
「サーバーというコンピューターは確かに存在する」
ということです。
よく、「クラウド(=雲という意味)にデータをアップした。」
と言います。
スマホの電波を使って、モクモクと空に浮かぶ雲のように
データがふわふわと存在している
と感じてしまいます。
しかし、雲、というのはあくまで比喩表現で
全てどこかに存在するサーバーにデータは届いています。
※クラウドには「crowd」=群衆(集まったもの) から来ているという説もあります。
※「仮想サーバー」というものもありますが、物理サーバーの存在を前提としています。
サーバーと呼ばれるコンピューターって何?
サーバーと言っても、普段私たちが使っている
パソコンやスマホと基本的な作りは変わりません。
最低限メインの頭脳(CPU)があって、作業スペース(メモリ)があります。
そして、保存領域や、他の機器に接続する部位があります。
CPUとメモリがあればコンピューターとしての機能は果たします。
それから、データの保存先としてハードディスク(HDD)とかSSDなどの
ストレージと呼ばれる保存先があったり、
電気をもらう端子があったり、
マウスやキーボードなど他の機器を繋ぐための部品をくっつけたりします。
では、何が普通のコンピューターやスマホと違うのでしょうか。
それは「サービスを提供する立場であること」です。
※サーバー(server)=与える(serve)するものという 意味です。
サーバーとして聞き馴染みのある「ビールサーバー」を例にご説明します。
ビールサーバーはビールが欲しい人に対して、
出したい時にビールを提供します。
ビールを出す、という意味では缶ビールや瓶ビールも同じですが
大勢の人へ提供することには適していません。
ビールを効率よく大勢の人に提供するため、いくつか工夫があります。
レバーを動かすだけで欲しい分が出てくる
泡だけ出すなんてこともできる
大量のビールをストックしている
といった感じです。
つまり、
ビールが欲しい人 | 行動 | データが欲しい人 | 接続状況 |
ビールもらうよ! | レバーを引く | このデータちょうだい! | アップロード(要求) |
ビール出しているよ | レバーを引き続ける | データもらっているよ | ダウンロード |
ビールもういらないよ | レバーを戻す | データもういらないよ | ダウンロード完了 |
こんな感じです。
しかし、もし一度にたくさんの人が押し寄せたらどうでしょうか。
ビールサーバーはビールを同時にたくさん提供できません。
大量のストックも誰かがメンテナンスしなければ、そのうち無くなります。
ダウンしてしまいます。
コンピューターのサーバーも全く同じです。
まとめると、
スマホ(缶ビール)やパソコン(瓶ビール)でも
ビールを提供できるっちゃできるけど
やっぱりサーバーが適しているよね。
という話です。
サービスを提供することに特化したコンピューターがサーバーです。
余談ですが「サーバー」のことを「サーバ」と呼ぶこともあります。
以下の記事が上手く説明していますが、特に明確な決まりはないようです。
サーバーがあるとどうなるの?
サービスを受ける側
私たちは日常生活でサーバーから様々なサービスを受けています。
- データを保存してくれて、いつでも呼び出せるサーバー
- ゲームを提供してくれるサーバー
- メールやLINEの連絡を可能にしてくれるサーバー
- クレジットカードやQRコードなどで決済を行うサーバー
- 仕事に必要な顧客情報を提供してくれるサーバー
挙げればキリがありません。
このように、日常生活では切っても切れないものがサーバーです。
サービスを与える側
では、そのサーバーを用意してサービスを与える側は
どのようにしているのでしょうか。
「インターネットでサービスを大勢の人に提供したい!」
とした場合、大きく2つの選択肢があります。
サーバーを自分で用意するか、借りるかです。
どちらが良いのかは条件に寄りますが、
ほとんどの場合は借りることが選ばれています。
その主な理由は
- サーバーそのものが高価 (高い品質のサービスを提供するなら、高性能のものが必要)
- サーバーの維持が大変 (ダウンしたら?不具合が起きたら?24時間対応できる?)
- サーバーの置き場所を選ぶ必要がある (悪い人に狙われない?地震や津波の災害に遭ったら?)
が考えられます。
サーバーを借りる場合の代表的なものが
「3大クラウド」と呼ばれる、
「Amazon Web Service(AWS)」「Microsoft Azure(Azure)」「Google Cloud(GCP)」
です。
個人でホームページ開設などをする場合は
以下のようなレンタルサーバーを利用することが一般的です。
反対にサーバーを自分で用意する場合のメリットは
- コンピューターの全てを管理できる
- 所有者が自分自身
- 大切なデータやシステムを外部に置かないようにできる
が挙げられます。
特に3つ目の
「大切なデータやシステムを外部に置かないようにできる」
は、顧客や住民の情報を守る、という意味で
企業や自治体で多く採用される理由になっています。
ただし、当然手間やコストがかかるだけでなく、
インターネットに接続した場合や、物理的にアクセスされた場合には
完全に守ることはできないという問題もあるため、
目的に応じて選択することが重要です。
問題や課題(3大クラウド)
サーバーにまつわる最も大きな問題は
「3大クラウド」の存在です。
どれもAmazon,Microsoft,Googleの提供する
信頼できる素晴らしいサービスですが
利用中のクラウドサーバーがダウンしたり攻撃を受けたりした場合、
利用者は成すすべがありません。
これはメリットでもありますが、
「サービスを提供できない。AWSがダウンしているから仕方ないね・・・。」
とあきらめてしまうしかない、というデメリットでもあります。
そして、サーバーに記録されている全てのデータを保有しているのは
「3大クラウド」のサービス提供者である、Amazon,Microsoft,Googleです。
誰に所有権があるかは置いておくとして、確かにサーバーにデータはあります。
しかし、大きすぎる勢力にはいつも抵抗勢力が現れてきました。
スマホアプリ提供の独占にEpic GamesがAppleに対して反旗を翻しました。
ブロックチェーンやDAOの技術で仮想通貨が、国や銀行の発行する通貨の存在を脅かしています。
現状を大きく変える新しい技術や仕組みが現れるかもしれません。
私たちはどうすればいいの?
私たちは、生活のあらゆる場面で知らず知らずのうちに
サーバーと関わりを持っています。
メールやLINEを送る、
SNSをする、ネットショッピングをする、
写真や動画を送る、ゲームをする
ある時、急にこれらのことができなくなった時、
「なんだよもう!」
とイライラしてしてしまうことは当然かもしれません。
しかし、
「サーバーというコンピューターは確かに存在する」
ということさえ覚えていれば、
「サーバーがダウンした」という話を聞いても
機械なんだし仕方がないか・・・
と、冷静になることができます。
おそらく「3大クラウド」で働く人たちが
一生懸命復旧作業をしてくれているはずです。
高速道路の事故処理で通行止めになっても
高速道路に怒るのは変だもんな・・・。
誰もがインターネットを通じて
あらゆるサーバーに接続できる状態だからこそ、
技術に生活や感情を振り回されない知識を身に付けておきましょう。
まとめ
改めて、サーバーとは何かを一言でいうと
です。
人に説明する場合、
「ほとんどがインターネットで接続してるんだけど、サービスを提供することに特化したコンピューター。クラウドとか言うけど、ふわふわしてなくて必ず存在する機械だよ。」
というようにお話してみてはいかがでしょうか。
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